突然ですが、
ピアノを習ったことがある
もしくは今も演奏しているという方
日本にどれくらいいるのでしょうか
「あの人も。あ、あの人も」なんて想像すると、
結構な数の人がいそうですよね。
そんなピアノを習ったことがあるという人には
うなずける話かと思うのですが、
幼少時代、レッスンやコンクールなど、
ピアノを弾く機会のほとんどは、
1人での演奏、
つまり、ソロでの演奏みたいですね。
今回の、音の葉の夕べのゲスト、
新明知美(しんめい・ともみ)さんも、
ご多分にもれず、その1人であったようです。
幼少時代は毎週末のようにコンクールへ出場。
音大付属中学、高校時代も
ソロでの演奏に向けた練習に明け暮れる毎日。
しかし、
大学院を目指すにあたり、
あることがきっかけで、
それまでほとんど演奏してこなかった
アンサンブルの道を選ぶことになります。
そして、見事合格。
大学院入学直後は
これまでほとんど経験のなかったことだけに苦戦を続けるも
勉強と、演奏の機会を重ねるごとに、
アンサンブルにひき込まれていったようです。
そんな、新明さんには
中学1年のときから抱いている夢があるそうです。
それは、「音大でピアノを教える先生になりたい」という夢。
「室内楽を勉強する人が、もう少し増えたらいいのにな」
打ち合わせのとき聞かせてくれたこの言葉は、
音楽教育はかくあるべき。
といった大義のようなものではなく、
他の人と音を合わせる楽しみ、音楽をつくる喜びを
新明さんが、今まさに感じていて、
それで思わず、ぽろっと出た言葉のように思えて、
あぁ、いいなぁと聞いていました。
そして、時代を遡ると、
新明さんの夢への道を照らす1人の人物が。
その人の名は、ウィリアム・ギロック。
1917年にアメリカ・ミズーリで生まれたギロックは、
ニューオーリンズで20年あまりピアノ教師をしながら、
生涯、子どものためのピアノ曲を書き続けました。
ギロックは生前、次のような言葉を残したとされます。
「楽譜通りに弾くだけでなく、楽譜を見て、
音楽をどう表現するかが肝要である。
そのためには、まず、耳を鍛えなければならないのです。
リズムとビートを感じない限り、音楽は出来ません。」
ギロックは耳を鍛える一つの方法として、
幼少期からアンサンブルの練習を取り入れていたようです。
ギロックが作曲した曲の数々は
子供が弾きやすいように、つくられているのですが
どれも1つ1つ丁寧につくられており、
大人が聴いてもいいなと思える曲が多いのでは。
という新明さんの想いから
今回、all Gillock Program でお届けいたします。
・フランス人形
・ウィンナーワルツ
・ワルツエチュード
などなど
タイトルは忘れたけれど、
メロディを聴くと、自分も弾いたことあるー!!
と思い出される方も大勢いるのではないかと思われる
そんなプログラムになっています。
新明さんが弾くギロックの曲を聴きながら
少し温かくなってきた夜のひとときを
過ごしてみませんか
音の葉の夕べ
~ピアニスト:新明知美さんをお迎えして~
日時: 2014年3月27日(木) 19:30~20:30
参加費: 2,000円(ワンドリンク込み)
*地域通貨ぶんじ、100ぶんじお使いいただけます。
定員: 15名
進行役:今田 順
お申込み: 店頭、または、メールかお電話にてご予約を承ります。
info[at]kurumed.jp / 042-401-0321(9:00~23:00までOK)新明知美さん
国立音楽大学附属高等学校を経て、同大学卒業、同大学院修士課程修了。
卒業演奏会、読売新聞社主催新人演奏会等に出演。
在学中、パーヴェル・ネルセシアン、ミシェル・ベロフ各氏の公開レッスン、安永徹・市野あゆみ両氏による特別レッスンを受講。
第4回、第5回PIARAピアノコンクール全国大会入賞、ロゼピアノコンクール2000静岡新聞社・SBS静岡放送賞受賞。
第16回ヤングアーチストピアノコンクールFグループ銅賞受賞。
室内楽ではJTアートホールアフィニス主催アフタヌーンコンサート、松井クラシックのつどい第14回フレッシュコンサート等に出演。
2010年にU.ダンホーファー(Vn)、R.ラツコ(Cello)とピアノトリオを共演。現在、室内楽や声楽・合唱団の伴奏の他、オーケストラで鍵盤楽器を担当するなど幅広く演奏活動を行っている。
また自宅音楽教室にて、ソルフェージュ、ピアノの指導にあたる。
これまでにピアノを小宮康裕、山内のり子、篠井寧子、近藤伸子の各氏に、伴奏法・室内楽を長尾洋史、三木香代の両氏に師事。好きな曲
平井康三郎 作曲
幻想曲「さくらさくら」
日本人なら誰もが知っている歌曲、「さくらさくら」をテーマに展開されている音楽。
曲中では、日本の伝統楽器である琴や太鼓をイメージした音が鳴ったり、
桜が激しく舞う様子が描かれたりと、場面ごとに色々な情景が思い浮かび、
弾いていてとても楽しい作品です。
自国の作品として、今後も大切に弾いていきたいと思っています。
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2/27 音の葉の夕べ ピアニスト 新明知美さんをお迎えして
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