みなさま
どうもこんにちは!
スタッフのいまだです
お店に来ていただいた方の中には
ご存知の方もいらっしゃるかと思うのですが、
お店の一角でこっそり開いております
「くるみ文具店」
4月にこっそりリニューアルオープンしていたのですが、
このたび、再びこっそりと新たなラインナップが加わりました
便箋の紙がこれまで
「新局紙」という紙1種類だったのが
なんと、新たに、
じゃじゃーん
「たけす」という紙が加わりました
いや、なんのこっちゃですよね。
むしろ名前を聞いて紙をイメージ出来たアナタは紙マニア
以下、それぞれ簡単にご説明していきますね
○新局紙
新局紙の新を取ると「局紙」
局紙というのは明治時代、大蔵省内の印刷局で使われていた和紙のこと。
つまりは最高級とも言える紙だったのですね。
よく耳にする「模造紙」というのは、欧米のSimili Paperというもの
を模造した紙なのですが、実は、そのSimili Paper、
1871年のパリ万国博覧会で明治政府が出品した「局紙」を
欧州の製紙会社が模造してつくったものらしいのです。
そして、また、この新局紙も、
局紙を再現するように現代の技術を駆使して
日本の製紙会社がつくった一品。
紙を光にさらすと雲のようなモヤモヤが浮かび上がるのですが、
これは和紙のときに出てくる紙厚のムラによる所産で、
この新局紙にもそれが踏襲されているようなのです。
ほぉ、なるほど
確かに光に当てると雲のようなモヤモヤが現れます。
紙1枚がつくられる歴史、なかなか奥が深いですねー
○たけす(竹簀)
たけすは漢字で書くと、竹簀=竹のすのこ
そう、竹簀とは和紙を手で漉くときに使う道具のことなのです。
手漉きの和紙は、すだれ部分に繊維が少し多く残るため、
出来上がりの紙にもすだれのあとが平行に美しく残るのです。
今回の「たけす」は手漉きではなく、機械で抄いた紙なのですが、手漉きのときに残る簾の目が、きれいに再現されています。
こちらの紙は大阪の会社オオウエさんから
仕入れさせていただいているものなのですが、
オオウエさんは創業以来、
和紙をもっと手に取りやすいものにという想いで、
洋紙よりも繊維が長くて難しい和紙の
機械抄きの技術の改良を日夜重ねられてきているそうです。
この「たけす」の紙においても、
手漉き和紙の名残を機械抄きでも再現しつつ、
ペンにひっかからないような簾の目に工夫されています。
こうしてみると、
新局紙も、たけすも
局紙や手漉き和紙の模倣品というわけではなく、
過去のよき風合いを活かしながら、
より広く使いやすいようにと改良が重ねられたからこそ、
今こうして手にすることが出来ているんですね。
私自身
紙2種類で、ここまで考えることになるとは
思いもよりませんでした。
と、なんだか知ったげに語ってしまいましたが
かたい話はひとまず置いといて、
まずは、ぜひ店頭で実際に、紙を見て触っていただけたらと思います
そして、書いているうちにあまりに長くなってしまいましたので、
この紙たちのバトンを受けとって
活版印刷で仕上げてくださっている
九ポ堂さんのことは、次回のブログにて
改めて書かせていただきます!
それでは、くるみ文具店でおまちしております
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続・喫茶店×文房具〜くるみ文具店 ラインナップ増えました!【紙編】〜
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