Quantcast
Channel: クルミドコーヒーのブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1166

俺達、なんでカフェやってんだっけ?(いまだの場合)

$
0
0

どうもこんにちは。

スタッフのいまだです。

 

5人目を迎え、「いい加減飽きてきた」という声も想像しますが

「俺達、なんでこんなこと(カフェ)やってんだっけ?」問答

自分なりにこたえていきたいと思います。


 

そもそも「人はなぜ、カフェに行くのか。」

 

これについてはお客さん1人1人によって異なるもので

こちらが決めることではないものだと。

 

日常のおしゃべりのためにカフェに行く

大事な人と大事な話をするためにカフェに行く

お腹を満たしたいからカフェに行く

夕方以降の仕事を頑張るために珈琲を飲みにカフェに行く

自分へのご褒美でケーキを食べるためにカフェに行く

ゆったり読書をするためにカフェに行く

あの店員さんに会いにカフェに行く

 

結構色んな理由がありそうです。

 

カフェと似た他の場所のことを想像すると

よりそのことが分かってきそうです。

 

ラーメン屋へはお腹を満たすために行くし、

図書館へは本を読みに行くし、

八百屋へは野菜を買いに行く。

 

レストラン、ホテル、テーマパークとなると

目的が複数ありそうだけど

それでもやっぱりカフェよりは少ないかと。

 

 

カフェという場所は、入場料代わりに

珈琲1杯(別に珈琲じゃなくてもいい)頼めば

基本何時間だって居られるし、

他のお客さんや、店員に迷惑をかけなければ、

何をしたっていい場所です。

 

なんかよくわかんないけど、とりあえずカフェに行く。

というように無目的に行くことだってできます。

 

こういう場所って意外と少なく

今現在において、稀有な場所なのかもしれません。

 

 

カフェで働いているとき

ふっとまわりに目をやると

お客さんがめいめい好きなように
時間を過ごしていることがあります。

 

そういう光景を見たとき

なんだかちょっと幸せな気持ちになったりします。

「そのままの時間を過ごしてね」

「いい時間になりますように」

と心の中で思ったり、

 

その場で自分が何かちょっとでも行動することで

お客さんがよりよい時間だなと思ってもらえることは

ないだろうかと機会をうかがったりもします。

 

「お冷を差したほうがいいだろうか」

「BGMのボリュームをほんの少しだけ落とそう」

「窓を開け、風を入れよう」

「ここは忍び足で歩こう」

 何もしない

 

そんなことは、お客さんはほとんど気づきませんし

気づいてもらいたいという気持ちもあまりありません。
 

お店に来てもらった時点で

「ありがたい」という気持ちが、まず先にあるのです。

クルミドコーヒーを選択してくれた目の前の存在に対して、
自分は何を返せるのか。あれやこれや考えるのです。

 

 

今、接客について書きましたが

接客以外のことも時間軸が少し違うだけで

基本的には同じことだと思っています。

 

美味しい野菜が近くで採れている。

これをみんなに食べてもらいたいから、つくる。

こんな素晴らしい本が出たらしい。

みんなに読んでほしいから、届ける。

こどもの背の高さだと

ここもちゃんと掃いておかないとね、掃除する。

 

来てくれるかもしれない人を思い浮かべながら、何か行動する。

それに対して、お客さんが来てくれる。

ときに、注文してくれる。

ときに、「美味しかった」「ありがとう」と言葉にしてくれる。

ときに、またお店に来てくれる。

 

自分を投入したモノや行為を
相手が受け取ってくれて、
相手の存在がよりハッキリするようになったり、
相手がいきいきした表情になったりする。

 

こんなに嬉しいことって

他にないような気がしています。

このやり取りで

自分の存在が満たされるような気持ちになります。

 

 

どんな職業にだって
こうしたやり取りはあるのだと思いますが、

カフェは自分を投入し、表現できることが極めて多いです。
 

一見、”雑務”とも思えることが多いですが、

それらは、常に受け取ってもらえる可能性に開かれています。

他の職業に就いたことがないので

こうした機会が相対的に多いということは言えませんが、
絶対的には多いです。十分にあります。

 

 

相手のことを想像しながら、自分を一度通して
なんらかのもの・ことを、相手に差し出すことができる。
それを受け取ってくれる相手がいる。

 

だからこそ

カフェ、クルミドコーヒーで働くということは

自分をやみつきにさせますし、
満たしてくれている。

だから、自分はカフェで働いているのだと思います。

 

 

そして、最後にこれを書きながら

「相手のことを想像しながら、自分たちを一度通して
なんらかのもの・ことを、相手に差し出す」

ということを怠ってはいけないんだということが

今、じんわりと身に沁みています。


 

最後まで読んでくださり

ありがとうございますm(_)m


 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1166

Trending Articles